令和2年度 修了式
今日は、体育館で令和2年度修了式が行われました。最初に1・2年生の代表生徒から1年間を振り返って、仲間と切磋琢磨しながら学習や運動に励んだこと、友達と協力し合いながら学校行事に取り組んできたこと、また来年度に向けて新たな目標をもって頑張りたいことなどの決意についての発表がありました。次に、校長から学年代表生徒に修了証が手渡されました。そして、校長からは式辞として、以下の内容のお話がありました。
「修了式の「修」という字は、終わりという字ではなく、修めると書きます。修めるとは学問を身につけるという意味です。ですから、修了式はこの1年間で学ぶ内容をすべて身につけたという証の式です。この1年間を振り返ってお話しします。
今年度は新型コロナウイルスに翻弄された1年間でした。今まで誰も経験したことのない、目に見えないウイルスとの闘いを余儀なくされる日々になってしまいました。4月、5月は臨時休校になり、学校がスタートしたのは6月です。皆さんは、6月1日の3時間目に学校を再開して初めての集会を開いたのを覚えていますか。そこで、私は皆さんに次のメッセージをおくりました。読み上げてみます。
『令和2年度は、初めの2ヵ月間、臨時休業となりましたね。だから10か月しかないと考える人もいるかと思いますが、考え方を変えると、まだ、10か月もあるのです。学総大会は無いけれど、また、3年生にとっては修学旅行もないけれど、命が、健康な体が、そして10か月という時間があります。思いを共有できる仲間もいます。皆さんの先輩の阪神タイガースの原口選手が言うように前だけを向いて進んでいきましょう。将来を見つめ、工夫しながらこの10か月間を有効に使ってください。工夫しながら前に進もうと努力している時が一番成長している時です。ここにいる一人一人が、充実した日々を送り、大きく成長し、新しい未来を作っていくことを期待しています。みんなで力を合わせてこの令和2年度を頑張りましょう。』
皆さんは、このメッセージの通り、1年間、一つずつ前向きに取り組み、笑顔で頑張ってきました。
1年の生活を振り返ると、どう感じますか。
感染防止のため、学校総合体育大会が中止になっても、体育祭、合唱コンクールなどの行事が、規模を縮小しての実施となっても、仲間や先生方と手を取り合い、工夫して、できることを一生懸命に取り組んできましたね。授業日数を確保するために夏休みも短くなり、例年になく長い2学期を過ごしました。マスクの着用が、当たり前の日々になり、一人で静かに食べる給食や部活動の停止など、多くの制約の中で、目標を見失いかけたり、様々な悔しい思いを重ねてきた人もいると思います。今まで、できたことができなくなってしまったことで、当たり前のことの有難さを感じた人もいると思います。また、辛い思いをしている感染者の方々や、命がけでコロナと闘ってくれている医療従事者の方々への誹謗や中傷があることがニュース等で報じられ、思いやりの心の大切さを痛感した人もいることでしょう。
初めてのことばかりの1年でした。一生、記憶に残る忘れられない1年なのかもしれません。この緊急事態の中で、学んだこと、感じたことを「優しさ」に変えて、夢を追いかけながら、自分の道を歩み続けてほしいと思います。
新型コロナウイルスとの闘いは終わってません。十分な感染対策をして過ごし、4月8日にはここにいる生徒全員が、怪我なく、事故なく、病気なく、元気に顔を合わせることを期待しています。」
明日から春休みとなりますが、充実した日々を過ごし、新年度が迎えられるよう期待します。